殺意の代償(蚊に起こされた日記)
蚊が耳の近くを飛ぶ。
プーーーン
このプーーーンという音が大嫌いだ。
あまりにも耳障りで理性が揺らいでしまう。
明確な殺意を持って耳元で思い切り手を叩いた。
その後ずーっと片耳が聞こえない。
まあまあ焦っている。
蚊対策を全くしていないので部屋に蚊が毎日入ってきては
毎晩3ヶ所ずつ刺されている。
決まって寝ているときに刺されるので、枕元にムヒのチューブを置き、痒さで目覚めては、瞼を閉じたまま手にとり塗る。というのを朝まで繰り返している。
耳元さえ通らなければ叩いたりしない、やられたい放題で構わないが耳元を通るのだけがどうしても許せない。
でもいつも叩く時も「逃げてぇぇえぇ――!パチンパチンパチン!!!」という調子で叩いているからか、明確な殺意をもってしても仕留められず、逃げ延びた蚊に刺されてしまう。
蚊へ。
これを読んでいる蚊へ。
耳の近くを飛ぶのだけ勘弁してください。
耳の近くを飛ぶのと、治らない病気の菌を持ってくるのだけ本当やめてください。
プリウスみたいな蚊生まれろ。